縦に切断された牛と子牛をホルマリン漬けにした「Mother and Child, Divided(母と子、分断されて)」は、ダミアン・ハーストの代表的な作品の1つです。
牛と子牛が切断された状態で、親子異なるケースにホルマリン漬けにされている様子はインパクトが強く、作品を見ていると複雑な気持ちになりますよね。
しかし、この作品はイギリスのテート美術館が現代美術アーティストに贈呈する「ターナー賞」を受賞しています。
この「生と死の関係」を連想させる作品を手がけたダミアン・ハーストは、その扇情的な作風から注目を浴びている現代アーティストの1人です。
なぜ、彼がこのような扇情的で過激な作品を生み出しているのか不思議に感じますよね。
本記事ではダミアン・ハーストの人物像と彼の代表作品を徹底的に解説しています。
また、ダミアン・ハーストの作品を見る方法も紹介しているので彼の作品に関心がある方はぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
1.ダミアン・ハーストの人物像を解説|なぜ「生と死」を連想させる作品を生み出しているの?
本章ではダミアン・ハーストの人物像と経歴から、彼が過激なコンテンツを生み出す理由を紹介しています。
【本章でわかること】
- ダミアン・ハーストの人物像・経歴
- ダミアン・ハーストが過激な作品を生み出す理由
ダミアン・ハーストのインパクトの強い作品は、彼の経歴からの影響を受けています。
そのため、本章はダミアン・ハーストの作品について理解を深めたい人は必見です。
1-1.ダミアン・ハーストってどんな人物?
ダミアン・ハーストの基本的なプロフィールは以下の表の通りです。
氏名 |
Damien Hirst(ダミアン・ハースト) |
生年月日 |
1965年6月7日 |
出身地 |
イギリス |
受賞歴 |
ターナー賞(1991年) |
ダミアン・ハーストはイングランド西部のブリストルで生まれ、北部の都市リーズで育ちました。
ダミアン・ハーストの人生は壮絶なものでした。
彼は幼い頃の父の家出をきっかけに一時期は荒んだ生活を送っており、万引きでの逮捕歴が2回もあります。
しかし、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ美術学部へ進学し、学友たちと廃ビルで展覧会「Freeze」を自主開催したことで、アート界に新しい風を吹き起こしました。
ダミアン・ハーストと彼の学友たちは「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(Young British Artists; YBAs」と呼ばれ、イギリスのアートを語るときには外せない存在となっています。
1-2.ダミアン・ハーストの作品が過激な理由
ダミアン・ハーストの作品が過激な理由は、彼が学生時代に働いていた職場の影響を受けていると考えられています。
彼は学生の間、遺体安置所で働いていました。
この遺体安置所での経験が、彼の「生と死の関係」を連想させる過激な作品に反映されたと考えられます。
2.ダミアン・ハーストの代表作3選を解説
本章ではダミアン・ハーストの代表作シリーズを3選紹介します。
【ダミアン・ハーストの代表作3選】
- 『Mother and Child, Divided(母と子、分断されて)』
- 『Spot Painting』スポット・ペインティングシリーズ
- 「Cherry Blossoms」桜シリーズ
2-1.『Mother and Child, Divided(母と子、分断されて)』
1つ目の代表作品は、「Mother and Child, Divided(母と子、分断されて)」です。
この作品では、縦2つに切断された牛の2つの体内の断面が、それぞれホルマリン漬けにされています。
動物をホルマリン漬けにする作品は、ダミアン・ハーストの代表的な表現方法の1つです。
この過激な作品は、ダミアン・ハーストの遺体安置所での職務経験から得た「生と死の関係」を表現した作品だと考えられています。
2-2.『Spot Painting』スポット・ペインティングシリーズ
2つ目の代表作品は、「『Spot Painting』スポット・ペインティングシリーズ」です。
白地にカラフルな円形が等間隔に並んでいるデザインが特徴的で、このカラフルな円形は「錠剤」を表しています。
また、ダミアン・ハーストは本作品以外にも「錠剤」をテーマにした作品をシリーズ化してデザインしており、それぞれの作品に薬剤に関する化学的なタイトルをつけています。
上記の写真のタイトルは「Agaricin(アガリシン酸)」です。
これらのことから、ダミアン・ハーストは「生と死の関係」と「錠剤」に共通点を見出して、この作品をシリーズ化したと推測できます。
2-3.「Cherry Blossoms」桜シリーズ
3つ目の代表作品は「『Cherry Blossoms』桜シリーズ」です。
真っ青な空の中に描かれている満開の桜が印象的な作品ですよね。
本作品は、これまで紹介してきた「生と死」を連想させるような過激なデザインではなく、新しい出会いを引き寄せてくれそうな希望に満ちた「桜」が描かれています。
じっと見つめると、満開の桜に引き込まれてしまいそうですよね。
鑑賞することで気持ちをリフレッシュさせてくれそうな作品です。
また、「桜」もシリーズ化されている作品であるため、興味がある人はぜひ、他の「桜」もチェックしてみてくださいね。
ダミアンハーストの作品をもっと知りたい方はこちらの記事をご参考ください。
3.ダミアン・ハーストのシルクスクリーン作品を購入できるおすすめ方法2選!
ダミアン・ハーストの作品は、非常に価値が高くオークションでは1億円以上の価格で落札されています。
しかし、彼の作品が欲しくてもすぐに購入できるような値段ではないですよね。
そのような方には、ダミアン・ハーストの「シルクスクリーン作品(版画作品)」の購入がおすすめです。
そこで、本章ではダミアン・ハーストのシルクスクリーン印刷作品を購入する方法を紹介します。
彼のシルクスクリーン作品が欲しい方はぜひ、チェックしてみてくださいね。
購入方法は以下の通りです。
【[おすすめ]ダミアン・ハーストの作品購入方法】
- @GALLERY TAGBOAT
- Artis
3-1.@GALLERY TAGBOAT
「@GALLERY TAGBOAT」では、ダミアン・ハーストのシルクスクリーン作品を購入することが可能です。
本記事でも紹介した「スポット・ペインティングシリーズ」や「桜シリーズ」をはじめとした数多くの作品が販売されているため、ぜひチェックしてみてくださいね。
@GALLERY TAGBOAT公式URLはこちら |
https://www.tagboat.com/ |
3-2.Artis
「Artis」では、ダミアン・ハーストの人気作品「Butterfly Rainbow」を販売しています。
ダミアン・ハーストの「Butterfly Rainbow」を購入したい方は、ぜひ「Artis」をチェックしてみてくださいね。
3.ダミアン・ハーストの作品を日本で見る方法はあるの?|展示会は終了している?
これまでの作品紹介を読んで、ダミアン・ハーストの作品を見てみたいと思った方もいるのではないでしょうか。
そのような方に向けて、本章ではダミアン・ハーストの作品を日本で見る方法があるのかを紹介します。
結論から言うと、現在はダミアン・ハーストの作品展は日本では行われていません。
しかし、2022年3月2日(水)から5月23日(月)まで東京都の国立新美術館で「ダミアン・ハースト 『桜』展」が開催されました。
再び日本でダミアン・ハーストの展示会やイベントが開催される可能性はあるため、気になっている方はこまめにチェックしてみてくださいね。
4.現代アートを購入したいのであればArtisがおすすめ!
現代アートを購入したいのであれば、「Artis」というサービスの利用をおすすめします。
「Artis」とは絵画の販売者と購入者を仲介する「アートECプラットフォーム」で購入者は、オンライン上で簡単に購入したい絵を探すことができます。
以下にArtis利用のメリットを紹介しています。
【「アートECプラットフォーム」Artisのメリット一覧】
- 会員登録、月額利用料が無料
- オンラインでアート作品の出品と購入が完結する
- アートフェア出展の人気ギャラリーからの出品が多数ある
- 出品審査制で、運営側の品質管理がされている
- アーティスト・ギャラリー・価格・大きさ・色など、検索条件を絞って好みの作品を探せる
- 現代アート・近代アート・フィギュア・写真など、幅広いジャンルの作品が購入できる
- すべての作品に価格が明記されているため、安心して購入ができる
Artisではさまざまな現代アート作品を取り扱っているので、現代アートを購入したい際は利用を検討してみてくださいね。
5.【まとめ】ダミアン・ハースト
本記事のまとめは以下の通りです。
【本記事のまとめ】
- ダミアン・ハーストの作品は、「遺体安置所」で働いた経験が反映されていると推測されている
- ダミアン・ハーストの代表作は以下の3つである
- 『Mother and Child, Divided(母と子、分断されて)』
- 『Spot Painting』スポット・ペインティングシリーズ
- 「Cherry Blossoms」桜シリーズ
本記事を通して、ダミアン・ハーストの作品が気になった方はぜひ、Artisをチェックしてみてくださいね。