この記事では、草間彌生の作品の購入を充実したものにするためにチェックするべきポイントをご紹介。日本を代表する草間彌生についての解説から、注目すべきモチーフ3選、どうして草間彌生は有名になったのか、などを解説しています!
おすすめの作品の購入方法や、間違って偽物を購入しないために気を付けるべきポイントなどについても簡単に説明しています。この記事を通して、草間彌生の作品購入を豊かな体験にして頂けると幸いです。是非、ご一読くださいませ。
1.草間彌生について
「世界で最も影響力のある100人」に、唯一の日本人として選ばれた草間彌生。
その名前を聞いて、奇抜なルックスを思い出す方も多いと思います。
草間彌生は1929年、長野県松本市に生まれました。
草間は、幼い時に、幻覚や幻聴を体験し、その恐怖を克服するために水玉や網目模様をモチーフにした絵画を制作し始めます。
1957年、草間は27歳の時に芸術で生きていく決意をし、渡米します。
アメリカでは「クサマハプニング」と呼ばれる過激なパフォーマンスを行います。
性や死などの強いテーマ性のパフォーマンスは、アメリカ中の注目を集めました!
他にも細かい網目を巨大な画面に描くネットペインティングや、男性器をモチーフにしたソフト・スカルプチュアなどで、注目の勢いはさらに強くなっていきます。
草間は、自分自身の恐れや脅迫観念を表現という武器にして、自分自身の芸術哲学を培っていきます。
それは、映画製作や新聞の発行、小説や詩集を発表するなどメディアの枠に囚われない自由な表現方法からも汲み取れますね。
彼女の自由なエネルギーは世界中の人々を感動させ、世界各地で大きな展示を続けています。
最近だと、2013年からの中南米巡回ツアーとアジア巡回ツアーでの動員により、動員数200万人以上を記録!
そして、イギリスの美術専門誌「THE ART NEWSPAPER 」では「2014年最も人気のあるアーティスト」と評価されました。この時、草間は既に80歳を超えています。
2017年には東京・新宿に草間彌生美術館が開館し、いつでも草間彌生の世界に触れることができるようになりました。
草間彌生は、未だ制作を続けています。
彼女の作品が持つエネルギーの広がりから、彼女の作品が評価される理由が理解できるような気がしますね。
2.草間彌生の代表的なモチーフ3選
この章では代表的なモチーフを3選、ご紹介します。
草間彌生についてより深く知るために、是非ご一読くださいませ。
3-1.水玉模様
言わずと知れた草間彌生の水玉模様。
「水玉の女王」という代名詞を持つ程に、草間彌生の水玉模様は世界中で有名です。
どうして、草間彌生は水玉模様を描くようになったのでしょうか。
それは、自分自身を悩ます幻覚や幻聴と向き合うためでした。
幻覚や幻聴は統合失調症という精神疾患の症状で、草間を幼いときから苦しめました。
しかし、彼女は水玉模様や網目模様といった反復したモチーフを描き続けることによって、自分自身をその中へと埋没させ、消滅させることを望みます。
草間彌生にとって表現することは即ち生きることであり、生きるために表現することが必要不可欠でした。
結果的に、草間彌生は苦しみを表現へと昇華することに成功しました。
渡米後のパフォーマンスの中でも、それらのモチーフはほぼ必ずと言っていいほど用いられ、今でも水玉を用いた表現は続いています。
このように水玉模様は、草間彌生の表現の原点を示すモチーフなのです。
3-2.かぼちゃ
ニュースで「直島のかぼちゃ 流される」という見出しを目にした方も多いはず。
2021年の夏に台風の影響で、直島に設置されていた草間彌生の野外彫刻である「南瓜」が流されるという事件が起きました。
この事件で流された彫刻でもモチーフにされている「かぼちゃ」は草間弥生作品の中で至るところに登場しています。
草間弥生は「かぼちゃ」を自分自身の自画像のようなものだと述べています。
それは、「かぼちゃ」には何一つとして同じ形のものが無く、どっしりとした愛嬌のあるフォルムが、草間自身が自らを投影するのに適していたからだそう。
日常生活の中で、一般的なかぼちゃに美しさを求める人はそんなに多くはないはず。
そんな中で、草間の手によって大きくデフォルメされたかぼちゃを観ると、なんだか不思議な気持ちになります。
直島のかぼちゃは、今年(2022年)の10月に復活したそう。
草間彌生という存在に直に触れるためにも、一度本物の作品を体験してみたいですね。
3-3.ミラーシリーズ
草間彌生は空間全体を作品とするインスタレーションの制作を多く行っています。
その中でも、今の草間彌生を知る上で欠かせないのが、「鏡」を素材に用いた表現です。
草間が最初に「鏡」のモチーフを用いたのは1965年のニューヨークでの個展で発表した《無限の鏡の部屋:ファリスの平原》という作品でした。この作品は、草間彌生がアメリカで有名になるきっかけとなった重要な作品です。
草間は、鏡の反射を利用することによって、今まで行ってきた反復や増殖の表現を、物質的限界を超えて創造することができるようになりました。
これまでも、草間は20以上の「無限の鏡の部屋」シリーズとして「鏡」を用いた作品を制作しています。
他にも、「無限の鏡の部屋」シリーズから派生した「鏡」を用いた表現を、草間彌生はあらゆる場所で続けています。
全面に貼られた鏡の部屋に入ると、そこは日常とはかけ離れた異空間が待っています。
その中を彷徨っていると、いつの間にか自分が作品の世界に溶け込み、存在自体を忘れてしまうような感覚になるそう。
それは草間彌生の感覚をより近い場所で疑似体験することにも通じているのかもしれません。
本物の作品には、本物でしか味わえない、作品体験があるのでしょう。
3.草間彌生の作品を所有するならシルクスクリーンがおすすめ
草間彌生の作品は価値が高く、億を超える高額な価格で取引されることもしばしばあります。
そのため、本物の作品を手元に置くのは難しいのではないかと思う方も多いと思います。
ですが、草間彌生のシルクスクリーンであれば比較的安価な価格で購入することができます!
先ほど紹介したモチーフも、シルクスクリーン作品の中でもかなりの頻度で登場しています。
また、シルクスクリーンの作品は、サイズも大規模なものに比べると、手元に置くのに丁度良いものが多く、草間彌生の作品を身近に楽しむことが可能です。
草間彌生の作品はヤフオク!などのオークションサイトや画廊で購入することができます。
【草間彌生のシルクスクリーン購入方法】
- オークションサイトでの購入
- 画廊で購入
3-1.オークションサイトでの購入
草間彌生のシルクスクリーンは「ヤフオク!」などのオークションサイトから購入することができます。
オークションサイトでは主に草間彌生の「かぼちゃ」のシルクスクリーンが3,000円から1000万までの幅の価格で販売されています。
3-2.画廊での購入
草間彌生のシルクスクリーンは画廊での購入が可能です。
価格は画廊と相談することで決められます。
多くの画廊で草間彌生のシルクスクリーンが販売されているので、近くの画廊をチェックしてみてくださいね。
4.草間彌生の価値はどのように上がっていったのか
今では、世界から注目される草間彌生ですが、どうして、ここまで注目される存在になったのでしょうか。
草間は自らを「前衛彫刻家」としています。
彼女は、他者に敷かれたレールを辿るのではなく、ゼロから創造し、制作を通して、自分自身の人生と向き合い続けています。
生き方そのものが、社会への意思表示であり、草間の芸術表現の一環になっています。
草間の既存の枠に囚われない自由な表現は、日本だけではなく、世界という舞台で、圧巻のパフォーマンスを続けており、日々注目が集まっているのです。
また、近年ではルイ・ヴィトンとのコラボレーション「LOUIS VUITTON × YAYOI KUSAMA Collection」を発表したり、フェガラモ、X-girlなど、様々なファッションブランドとのコラボも行なっています。
草間彌生のステージは、これからもどんどん増殖し、その魅力を増していくでしょう。
5.草間彌生の作品を購入する前にチェックすべきの4つのポイント
有名な草間彌生の作品は、代表的なモチーフから偽物が流出しやすく、本物ではない作品が出品されていることが多々あります。
ブランドのロゴが入ったバックやアクセサリーの偽物をオークションでよく見かけるのと同じようなものを想像していただけるとわかりやすいでしょう。
日々の生活を彩るために側に置いている作品が、偽物だったら、悲しいですよね。
ですが、近年のインターネット経由の作品の売買において、偽物の出品は後を絶ちません。
偽物ではなく、本物の作品を購入するために、確認すべきポイントをいくつかまとめました。
- 曖昧な説明に注意
保証書や鑑定書付きと書いているのにも関わらず、「古いものなので本物かどうか不明」というような矛盾した表現がみられたり、「真贋不明」と記載されている。
- 作品の値段が安すぎる
価値のある作品には、相応の値段が付いています。適切な価格ではない作品は、偽物である可能性が高いです。
- テクスチャー(質感)が技法と異なっている
シルクスクリーンやリトグリフなど、紙へのインクの染み込み方は技法によって違いがあります。画像だけでは分からないことが多いため、販売元が信頼できるところなのかを確認し、可能であればギャラリーで直接確認することが望ましいです。
- サインを確認する
作品には作家のサインが入っていることが多いです。本物のサインが入っているのかどうかも、本物の作品かどうかを確認するための指標になります。
などなど・・・いかがだったでしょうか。
今ご紹介したものは、あくまで導入に過ぎません。
自分の人生の中で貴重な時間を過ごす作品は、その出会いから物語の始まりです。
出会い方も大切。
時間をかけて吟味することが必要です。
海外では、偽物の作品を出品すると詐欺罪として訴えるのに対して、日本ではそのような法律がないのが現状です。
そのため、悲しいことに多くの偽物が出回ってしまっています。
しっかりと身を守るために、慎重で確実な購入を心がけたいですね。
草間彌生の作品に関しては、草間彌生公式のホームページから問い合わせをすることができるので、直接確認するのもありだと思います。
偽物と本物を見分けることは非常に難しく、今回紹介した内容だけでは不十分なこともあります。
ですが、作品購入の第一歩として、ご参考になれば幸いです。
6.草間彌生の作品を販売しているところ
草間彌生の作品は、主に現代美術というジャンルの美術作品を取り扱う場所で購入することができます。
この章では、草間彌生の作品を購入するために、現代美術をどのようにして購入すればいいのかについてご紹介します。
【草間彌生の作品|おすすめ購入方法】
- 画廊での購入
- 百貨店(デパート)での購入
- 個展・合同展での購入
- インターネットでの購入
以上の購入方法のメリット・デメリットを表にしてみました。
お近くの画廊や百貨店やインターネットをぜひチェックしてみてくださいね。
購入方法 |
メリット |
デメリット |
画廊 |
・贋作の心配がない ・画廊のスタッフから作品の説明を受けられる ・今後人気になりそうなアーティストを見つけられる ・入店は無料 |
・入店のハードルが高い ・手軽に買える価格帯の作品が少ない |
百貨店 |
・入店のハードルが低い ・百貨店のスタッフから作品の説明を受けられる |
・手軽に買える価格帯の絵が少ない |
個展・合同展 |
・アーティスト本人が主催しているため贋作の心配がいらない |
・アーティスト本人が値付けしているため、価格帯はピンキリ。 ・入場には予約やチケットの購入が必要な場所もある |
インターネット |
・販売価格がお手頃な作品もある |
・購入する絵が贋作の可能性がある |
ぜひ、表を参考にして草間彌生の作品の購入を検討してみてください。
7.まとめ
草間彌生の作品の価値や特徴、作品の偽物の見分け方などを知って本物の購入を検討する状態
世界の第一線で活躍する草間彌生について、特徴的なモチーフや作品を通してご紹介しました。自分のコンプレックスを武器にして、枠に囚われない活躍を続ける彼女の姿には、勇気づけられます。
また、魅力あふれる彼女の作品の購入方法、購入に当たっての注意点などもご紹介しました。実際に作品に触れるための参考になれば幸いです。
最後に、草間彌生を含む現代アートを購入したいと考えている方におすすめのサイト、Artisという販売サービスをご紹介します。
- アートグッズを購入したい。
- 部屋に現代アートの作品を飾りたい。
と思っている方に是非おすすめのサイトです。
- 会員登録・月額利用料が無料で利用できる。
- オンライン上で取引が完了。
- 商品に値段が明記されていることから購入するかの検討がしやすい。
- 運営側で出品審査があるため、品質に安心できる。
- 人気ギャラリーからの出展も多数。
などの利点があります!
Artisでは、アート売買を通して日本と世界を繋げて活性化することを掲げており、絵画・ポスター・トイ・彫刻など様々なアート作品を取り扱っています。
本記事を読んで草間彌生の作品を始めとする現代アートの作品に興味を持った方は是非、Artisでの購入を検討してみてはいかかでしょうか。