個性的な出で立ちと日本画の技術を用いた特徴的な作風で人気の藤田嗣治。
没後50年を過ぎた今でも、大変人気のある画家です。
今回は、藤田嗣治の作品の買取価格について、高く売るコツや高値がついた作品の紹介も含めて解説します。
1.藤田嗣治とは
藤田嗣治は、1886年に東京の裕福な家庭にて生まれ、幼少期より絵画に親しんでいました。
若干14才にして、その才能を見出され、1990年にはパリ万国博覧会において日本人の中学生代表として選出されます。
この出来事をきっかけにパリを意識するようになった藤田は、1913年に単身パリへと旅立ちました。
異国の土地でありながら類稀なる才能を遺憾なく発揮し、1922年には、第14回サロン・ドートンヌに「寝室の裸婦キキ」を出展します。
瞬く間に、パリのアートファンを魅了することになり、芸術の都にて人気の画家となりました。
第二次世界大戦を機に一時帰国するものの、終戦後は再び渡仏し、1955年には帰化しています。
カトリックの洗礼も受け「レオナール・フジタ」と名乗り、1968年にスイスでその生涯を閉じました。
2.藤田嗣治の価値の高い作品
これまでに藤田嗣治の作品は、さまざまなオークションに出品されています。
その中でも、高い価値がついた3作品を見ていきましょう。
2-1.狐を売る男
藤田嗣治が、メキシコを訪れた際に描いた作品が「狐を売る男」です。
この頃、藤田の作風は変化しており、同作品にも新たな表現方法が反映されています。
男性の表情や狐の描写が特徴的なこちらの作品は、2019年7月27日に開催されたSBIオークションにて、その日の最高額である4,600万円にて落札されました。
2-2.画家の上着をはおる少女
2021年7月10日に開かれたiARTオークションにて、2億7,000万円という高額で落札された藤田嗣治の作品が「画家の上着をはおる少女」です。
これは、当時の日本国内における藤田嗣治作品の落札最高額であり、いかに価値の高い作品か伝わるでしょう。
この作品は藤田が72才の頃に描いたもので、彼の代名詞ともされる「乳白色の肌」が存分に表現されています。
2-3.薔薇を持つ二人の若い女性とこども
2023年5月27日に開かれたICHI ARTの特別オークション「The One,vol.1」にて落札された作品が「薔薇を持つ二人の若い女性とこども」です。
開催前から中もされていた藤田嗣治の作品であり、iARTオークションで更新された落札最高額を超える3億6,000万円という値段がつきました。
このオークションでは、他にも藤田嗣治の「裸婦」が落札されるなど、現代における彼の作品の人気ぶりが伺えます。
3.藤田嗣治の作品を高く売るコツ
藤田嗣治の作品は、近年非常に注目を集めており高く買取される傾向にあります。
その中でも、より高く売るコツを見ていきましょう。
3-1.版画作品の原画
藤田嗣治は、版画作品も多く手がけています。
版画は、複数枚制作される性質上、枚数が限られているものが高価買取の対象です。
また、版画作品の原画は特に高値で取引されています。
3-2.油絵
藤田嗣治といえば、「乳白色の肌」を表現した油絵をイメージする方も多いでしょう。
実際、買取価格として高値がつくのも、唯一無二の作品である油絵です。
サイズやコンディションによって買取価格が異なりますが、高いものでは3,000万円前後の値段がつくこともあります。
4.まとめ
今回は、パリで活躍した日本人画家「藤田嗣治」の買取価格を解説しました。
近年、オークションでも値段が上がり続けており、ますます価値が高騰することが期待されます。
自宅に藤田嗣治の作品があるという方は、一度査定を受けてみてはいかがでしょうか。
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