サザビーズオークションといえば、クリスティーズオークションと並ぶ世界2大オークションのひとつです。
世界最古であり、最大のオークションということでその取引額が気になる方も多いでしょう。
今回は、2022年11月16日に開催されたサザビーズオークションの結果を踏まえて、高額取引された品TOP5を紹介します。
1.サザビーズオークションとは
サザビーズオークションは、世界で最も古いオークションハウスです。
1744年に、創業者であるサミュエル・ベイカー氏がジョン・スタンレー卿の蔵書を数百冊出品したことから始まりました。
現在では、世界40ヶ国に80箇所のオフィスを持つほどに拡大し、その希望はクリスティーズオークションと並ぶ世界2大オークションと謳われるほどです。
創業当初は書籍をメインに取り扱っていましたが、近年は現代美術や古美術品のほか、車やお酒、不動産など多岐にわたる品目が取引されています。
2.サザビーズオークションの結果TOP5【2022年11月16日】
サザビーズオークションでは、年間600回を超えるオークションが開催されています。
その中から、2022年11月16日に開催されたオークションにスポットを当て、高額取引された品TOP5を見ていきましょう。
1位.奈良美智『Light Haze Days / Study』:11,929,400ドル
独特な表情をした女の子や動物を描いたイラスト、彫刻などで広く知られている奈良美智。
こちらの作品「Light Haze Days / Study」は、COVID-19が世界中で猛威を振るう最中の2020年に描かれました。
誰もがパンデミックに翻弄され悲しみや憤りが渦巻く中で、奈良氏自身も未曾有のウイルスに立ち向かうチャレンジの気持ちがこの絵から感じられます。
「Study(研究)」というタイトルには、次なる作風を模索する彼の気持ちが込められているそうです。
従来の奈良氏による作品とは異なり、考え事をしているような柔らかな表情が印象的で、彼の傑作として評価されています。
2位.草間彌生『Pumpkin (M)』:6,529,100ドル
草間彌生の代名詞でもあるドットが描かれたかぼちゃの造形。
自立型のブロンズ像で、草間彌生が愛するかぼちゃのワイルドでユーモアに溢れる雰囲気が大いに表現されています。
彼女のかぼちゃは、摘み取られた後もさらに拡大、繁栄し続けるだろうと、その可能性を高く評価されました。
3位.Cecily Brown『Eyes Wide Shut』:4,527,000ドル
ロンドンで生まれニューヨークを拠点に活動する画家Cecily Brown。
人間と風景、そして抽象が入り混じる彼女ならではの作風が存分に発揮されており、類稀なる能力を証明する作品といえます。
しかも、この作品では従来のストーリーと構造という枠組みから飛び出し、流動性をも表現しました。
人間のナルシズムと身体への執着に魅了されているという彼女の作品は、多くの著名美術館でも所蔵されているほか、その才能が高く評価され今回のような高値がつけられることも多々あります。
4位.Elizabeth Peyton『Nick with His Eyes Shut』:2,470,000ドル
アメリカ・コネチカット州生まれの画家Elizabeth Peytonは、ホテルの一室で肖像画を展示したことをきっかけに広く注目されるようになりました。
「Nick with His Eyes Shut」は、彼女の作品の中でもダイナミックかつ親密な表現で描かれ、最高傑作ともいわれています。
5位.Nicolas Party『Landscape』:2,349,000ドル
1980年にスイスで生まれたNicolas Partyは、大胆かつ異世界的な表現をする若手アーティストとして大変注目されています。
「Landscape」は、3Dアニメーターとして培われた彼のスキルが注がれたパステル作品です。
可愛らしくもあり強烈な印象をもたらすこの作品は、見る人をイマジネーションの森の中に惹き込み魅了します。
3.まとめ
今回は、2020年11月16日に開かれたサザビーズオークションにおいて高額取引されたTOP5を紹介しました。
1位と2位に日本人がランクインすることから、アート界における日本人の活躍がうかがえます。
サザビーズオークションは、誰でも参加できるオークションです。
見学のみでも受け入れているので、一流アーティストの作品を間近で体験してみてはいかがでしょうか。