シュルレアリスムは、1920年代から30年代にかけて起こった芸術運動です。
不思議な画風に惹きこまれている方も多いのではないでしょうか。
今回は、シュルレアリスムの高額買取ポイントや代表作を解説します。
1.シュルレアリスムとは
シュルレアリスムとは、日本語で「超現実主義」といい1924年に起こった芸術運動です。
フランスの詩人アンドレ・ブルトンが、心理学者であるフロイトの精神分析に影響されて提唱しました。
世界大戦が巻き起こる時代において、前衛的な芸術運動はいくつかありますが、その中でもシュルレアリスムは最も広がったといわれています。
その影響は現代にも響いており、シュルレアリスムをベースに表現される作品や広告なども多数見られるほどです。
2.シュルレアリスムの特徴
シュルレアリスムは、大きく分けると「無意識の世界」「幻想の世界」の2つの特徴があります。
それぞれの特徴について解説します。
2-1.無意識の世界を表現
シュルレアリスムでは、コントロールができない無意識の世界を表現する点が大きな特徴です。
主な手法として、「オートマティスム(自動記述式)」が挙げられます。
無意識下で描くことで、想定外の偶然性を活用し、コラージュや記号などをモチーフに用いるケースが一般的です。
2-2.幻想の世界を表現
シュルレアリスムのもうひとつの特徴が、幻想の世界を表現する点です。
現実世界では起こりえない情景や事物を描く作品は、見るものに不安定な印象を与えます。
それでいて、具体的に非現実が描かれるため、常識を覆される作品ともいえるでしょう。
3.シュルレアリスムの代表作
続いては、シュルレアリスムの代表作を2点紹介します。
3-1.ルネ・マグリット「ゴルコンダ」
ベルギーの代表的な画家「ルネ・マグリット」はシュルレアリスムの中でも、幻想の世界を描く「デペイズマン」という手法を主に用いていました。
代表作である「ゴルコンダ」は、何の変哲も無い街並みの中に、無数の黒いコートを着用した男性が描かれており、奇妙な印象を与えます。
しかし、これらの男性も、一人一人は特に目立った点のない「平均的な人間」です。
実は、彼らの顔には違いがありますが、全体を見ると全く同じように見えます。
「個人」も大勢の中に入れば「大衆」になり、特徴がなくなることが伝わるでしょう。
3-2.古賀春江「海」
日本にもシュルレアリスムを代表する作家がいます。
その草分け的存在が古賀春江です。
本名は「亀雄(よしお)」といいますが、僧籍に入ったことをきっかけに名前を「良昌」に変え、呼び名を「春江」としました。
「海」は、写真をコラージュする技法を使い、油彩画に仕上げた作品です。
日本で初めてのシュルレアリスム作品でもあります。
4.シュルレアリスムの高額買取ポイント
シュルレアリスムは、現代も人気がある芸術であり、高額で取引されています。
下記のポイントを押さえておくと、さらに高額買取してもらえる可能性があるので、参考にしてみてください。
4-1.1920年〜1930年代の作品
シュルレアリスムが最も盛んだった時期は、1920〜1930年です。
この当時、ルネ・マグリットをはじめ、サルバドール・ダリやマックス・エルンストなど多くの画家が活躍していました。
彼らの作品は、高く買い取ってもらえる傾向にあります。
4-2正式な鑑定書が付いている
シュルレアリスムに限らず、高値で売却するためには、本物であることが重要なポイントです。
しかし、シュルレアリスムの作品は模倣されるケースが多く、肉筆であっても本物とは限りません。
そのため、正式な鑑定書が付いている作品は、高額査定が受けられる可能性があります。
5.シュルレアリスムの買取相場
シュルレアリスムの代表的な作家であるルネ・マグリットやサルバドール・ダリなどの肉筆作品は、本物であれば数百万円で取引されています。
版画であっても50〜100万円程度で落札されるケースが一般的です。
6.まとめ
今回は、シュルレアリスムの作品に付いて、代表作や高額買取のポイントを解説しました。
シュルレアリスムは、現代でも注目されている芸術であり、本物であれば高く売れるケースも少なくありません。
シュルレアリスムの作品をお持ちの方は、一度査定を受けてみることをおすすめします。
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