足を使ったアクロバティックな手法で有名な画家「白髪一雄」は、世界でも人気を集めています。
個性的な作風ゆえに、作品数も限られており、その価値の高さも人気がある要因のひとつです。
今回は、白髪一雄の作品の買取相場について詳しく解説します。
また、値段が高い作品や高額査定のポイントも見ていきましょう。
1.白髪一雄とは
白髪一雄は、1924年に兵庫県尼崎市で生まれました。
学生時代は、京都市立絵画専門学校で日本画を学んでいましたが、卒業後は油絵に転向しています。
白髪一雄といえば、「フットペインティング」といわれる足で描く技法が有名でしょう。
当初は、オーソドックスな絵を描いていた白髪一雄が、こうした個性的な技法を手がけ始めたのは、1951年にアメリカの抽象表現主義者であり、アクションペインティングの草分け的存在として活躍したジャクソン・ポロックに影響を受けたことがきっかけでした。
その後、ジャクソン・ポロックの作風を発展させて生まれた技法が、白髪一雄の「フットペインティング」です。
天井から吊るされた縄にぶら下がりながら、床に置かれたキャンバスに足で描く技法は、パフォーマンスと絵画が合わさった作品として現在でも人気があります。
2.白髪一雄の買取相場
白髪一雄の作品は、スターバックスの元CEOであるハワード・シュルツに高く評価されており、世界の名だたる富豪たちからも注目を集めています。
また、2000年代以降、白髪一雄が参加していた前衛アーティスト集団「具体美術協会」の作品が、海外のアートシーンで人気が高まったことを機に、ますます白髪一雄の作品の買取相場も高騰しているのが実情です。
中には、1000万円を超える作品もあります。
3.白髪一雄の値段が高い作品
白髪一雄の作品の中でも、値段が高い作品が以下の3つです。
それぞれの特徴を解説します。
2-1.高尾
2018年6月に開かれたサザビーズオークション主催のアートコンテンポラリーイブニングセールで落札されたのが、こちらの「高尾」という作品です。
落札価格は、約11億3000万円と当時のアートオークションにおいて、日本人アーティスト作品の最高額を叩き出しています。
2-2.激動する赤
「高尾」に先駆けて、2014年にサザビーズオークションにおいて、当時の日本人アーティスト最高額である5億4590万円で落札された白髪一雄の作品が「激動する赤」です。
1969年に描かれた作品で、翌年には大阪万博で展示され、多くの人の注目を集めました。
2-3.地劣星 活閃婆
白髪一雄のシリーズ「水滸伝」の一作が「地劣星 活閃婆」です。
1961年に描かれたこの作品は、赤と青のダイナミックな色彩が魅力で、2013年のクリスティーズオークションにおいて2億1650万円で落札されました。
4.白髪一雄の作品を高額査定してもらうためのポイント
白髪一雄の作品は、現代においても人気があり高額査定が受けられる可能性があります。
さらに、査定額をアップするためには以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
4-1.フットペインティングが人気
白髪一雄といえば、やはりフットペインティングで描かれた作品が人気です。
画家になり始めた当初のオーソドックスな作品よりも、「具体美術協会」に参加してから描かれた躍動的な作品のほうが高額査定につながる可能性が高いでしょう。
「具体美術協会」に所属していた作家の作品は、海外でも「GUTAI」と呼ばれ、大変注目を集めています。
4-2.大型作品が人気
白髪一雄の作品の中でも、1950年代から1970年代にかけて描かれた作品は、サイズが大きく高く評価されています。
体力・気力ともに充実した時代の作品であり、エネルギッシュな印象が得られる点が特徴です。
そのため、小型の作品よりも、大型作品のほうが高額査定をしてもらえる可能性が高いでしょう。
5.まとめ
今回は、白髪一雄の作品について買取相場を解説しました。
同じ作家でも、作品を描いた時期や技法によって高額査定になることがあります。
白髪一雄の場合は、フットペインティングで描かれた作品が有力です。
エネルギッシュな作品を所有している方は、一度査定を受けてみてはいかがでしょうか。
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