アートバブルという言葉を聞いたことはありますか?
バブルと景気の良いイメージですが、それと共に弾けるという負の要素も考える方もいらっしゃるでしょう。
アート投資を考えるにも現状がどうなっているのか判断できないと怖いですよね。
結論として、現在はアートバブルではありません。
どちらかというと右肩上がりの成長段階でしょう。
現在のアート情勢を世界と日本の2つの視点から解説します。
ぜひご参考ください。
1.アートバブルなのか?世界と国内での3つのダイジェスト
世界の3つのダイジェストをピックアップしました!
- NFTアートが約75億円で売れる
- アートフェアがアジア進出
- 国内初の保税オークションが大盛り上がり
1-1.アートフェアがアジア進出
ロンドンやニューヨークで「Art Basel」の次に大きな規模で開催されていた「Frieze」がアジア(韓国)に進出しました。
日本では23年7月に海外の大きなギャラリーなども参加する国内最大規模のアートフェア「TokyoGendai」が開催される予定です。
1-2.NFTアートが約75億円で売れる
マイク・ウィンける(通称:ビープル)が日々描き続けたアート作品5000円のコラージュ作品が2021年3月クリスティーズで約75億円の6900万ドルで落札されました。
存命中のアーティストだと歴代3位の記録になるほどの高額落札です。
超有名オークションハウスによる初めてのNFT出品でした。
このことはNFTにアートとしての居場所を与える出来事となりました。
1-3.アートバブルなのか?国内初の保税オークションが大盛り上がり
日本初の保税オークション開催
2021年10月に日本のアート市場を盛り上げるきっかけになりうるオークションが開催されました。
草間彌生のかぼちゃは1億7000万円スタートで最終的に2億8990万円で落札されたのです。
会場は羽田空港の第一ターミナル。
これまでは外国のアート作品を日本のオークションで出品する場合持ち込む時に10%の消費財がかかりました。
例えば上記のかぼちゃを海外から出品するためには数千万円が必要になります。
この規制を緩和し、空港の免税店のように税をかけずにアートを売買できる保税蔵置場でオークションを開くことが認められるようになりました。
今回の保税オークションでは落札から輸入通関まで消費税10%は発生しないのです。
国内初の保税オークションの盛り上がりはすごく、出品されたうち93%の138点が落札されました。
合計落札額は26億円を超えています。
2.日本のアートバブルはガラパゴス?
2008年に起きたリーマンショック以降アート市場は伸びています。
個人でのコレクターが増えたり企業がアートを積極的に取り入れる動きがあったりする傾向にあります。
アートの盛り上がりは世界でも日本国内でも同様ですが少し日本の盛り上がり方は特殊なので注意しましょう。
サザビーズやクリスティーズなど世界的なオークションが盛り上がりを見せる一方で日本独自のアートオークションも盛り上がりを見せているのです。
確かに日本独自のアートオークションは世界的な流れとは違った動向や指標が存在します。
世界と隔離されている国内独自のマーケットの活性化によるふくらみを「アートバブル」と呼んでいるところもあります。
日本独自のアートマーケットで値段が上がっているからといって世界的に認められているかといえば疑問なのが正直な話です。
国内の国際アートフェアは名ばかりで世界に開かれているとは言い難いのも事実なので注意しましょう。
3.アートバブルというより健全な成長
国内で世界の流れとは違った動きが若干あり、それをアートバブルと称しているところがあると説明しました。
ただし92までのバブル成長期で銀行がアート購入に積極的にお金を貸しバブルが弾けて損害になった例と比較すると現在は盛り上がっているものの自分の資産で好きなアートを購入している健全な盛り上がり方もあります。
今回はアートバブルについて世界と国内の3つのダイジェストを解説しました。
- NFTアートが約75億円で売れる
- アートフェアがアジア進出
- 国内初の保税オークションが大盛り上がり
アート売買をお考えの方はぜひ当記事をご参考ください。