シュルレアリスムの代表的な作家として知られるジョアン・ミロ。
彼の作品は、現在でも高い評価を得ており高値で売れる可能性があります。
今回は、ジョアン・ミロの買取相場を解説するとともに、代表作や高値で売るポイントも解説します。
1.ジョアン・ミロとは
ジョアン・ミロは、1893年にスペイン・バルセロナで生まれました。
7才で絵画に目覚め、1907年にはラ・ロンハ・デ・ラ・セダ美術学校とビジネススクールに入学します。
卒業後、簿記の職に就きますが、心身ともに患い故郷へ戻って療養をしたのち、芸術一本の道を進み始めました。
当初は、キュビズムに傾倒していましたが、徐々に作風が変化し、1924年にはシュルレアリスムグループに参加します。
矛盾性や二重性に富み、記号や詩的な要素がふんだんに取り入れられた彼の作品は、他のシュルレアリストからも高く評価されました。
2.ジョアン・ミロの代表作
ジョアン・ミロは時期によってさまざまな作品を残しています。
その中から、代表的な3作品を紹介します。
2-1.農園
1921年、ジョアン・ミロはパリのラ・リコルヌ画廊にて2度目の個展を開催します。
しかし、この個展は思うような成果が出ず、経済的に苦しい日々を送ることとなりました。
こうした中で彼が没頭して描いた作品が「農園」です。
写実主義時代の大作であり、アメリカ人作家のアーネスト・ヘミングウェイに買い取られました。
2-2.アルルカンのカーニヴァル
シュルレアリスム運動に参加していた時代に描かれた作品のひとつが「アルルカンのカーニヴァル」です。
当時、画家として成功しているとはいえなかったジョアン・ミロは、貧しい暮らしを強いられていました。
空腹に苦しむ日々の中で見た幻覚がヒントになっている作品です。
この作品は、1925年に3度目の個展を開いた際に、多くの著名人に評価されました。
さらに、個展自体も大盛況だったことから、画商との契約に至っています。
2-3.カタルーニャ農夫の頭
1924年から1925年にかけて描かれた連作が「カタルーニャ農夫の頭」です。
油彩と鉛筆で制作されており、当時の作風が色濃く出ています。
当時、リベラ政権によってカタルーニャ語が禁じられており、ジョアン・ミロはこれに反発する気持ちを作品に表しました。
画家として活動を続けながら、故郷とも固い絆で結ばれていたことを表す作品といえるでしょう。
3.ジョアン・ミロの買取相場
ジョアン・ミロの作品で、多く流通しているのがリトグラフや銅版画です。
買取相場は作品によって異なりますが、銅版画の方が高値がつく傾向にあります。
一般的に、ジョアン・ミロの版画作品は数万円〜数十万円で取引されていますが、銅版画の中でも代表的な作品は100万円を超えることも少なくありません。
4.ジョアン・ミロの作品を高値で売るポイント
ジョアン・ミロの作品を高値で売るためには、人気の高い作品かどうかを見極めることが大切です。
人気作品の中でも、一点物の油彩画は高値がつくことが期待されます。
一方で、ジョアン・ミロが多く残しているリトグラフや銅版画などは比較的低い値段で取引されるケースが多いでしょう。
また、いくら人気が高い代表作品であっても、贋作の場合は高値がつくことはありません。
売却する際は、ジョアン・ミロ本人が描いた作品であることを確認する必要があります
わからない場合は、専門家に依頼して鑑定してもらいましょう。
5.まとめ
今回は、ジョアン・ミロの作品について買取相場や代表作、高値で売るポイントを解説しました。
ジョアン・ミロのユニークな作風は、現代も多くの人たちを魅了しています。
作品によっては100万円を超える高値で取引されるケースもあるため、売却を検討している方は一度相談してみてはいかがでしょうか。
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