白髪一雄は、ダイナミックなフットペインティングで有名な抽象画家です。
世界でも例を見ない独特な手法は、日本だけでなく海外からも注目されており、買取価格も高くなる傾向にあります。
今回は、白髪一雄の作品を高価買取してもらうポイントを解説するとともに、代表作も紹介します。
1.白髪一雄とは
白髪一雄は、1924年に兵庫県尼崎市で生まれ、絵画が趣味だった父親の影響もあり、幼い頃から絵を描いていたといいます。
中学生になると、絵画部でさらにその腕を深め、画家を志すようになりました。
その後、1942年には現在の京都市立芸術大学の前身である京都市絵画専門学校にて日本がを学びます。
卒業後は油絵をメインに描くようになり、大阪市立美術館の美術研究所でさらにスキルを磨きました。
白髪一雄の特徴は、足で直接キャンバスに描く「フットペインティング」という技法です。
油絵を始めた当初は人物画を中心に描いていましたが、既存の手法ではなくオリジナルの技法を使いたいと思い始めたことをきっかけに、1954年からフットペインティングを始めています。
晩年は、密教を学ぶために比叡山延暦寺で得度し、僧侶の道へと進みました。
この頃も絵画制作は続き、フットペインティングからスキージー(長いヘラ)を使った技法を取り入れるようになっています。
2008年に鬼籍に入りますが、亡くなった今でも白髪一雄の作品に魅せられる人は多数います。
2.白髪一雄の代表作
白髪一雄は、数々の作品を生み出しています。
その中から代表的な作品を3つ見ていきましょう。
2-1.「高尾」
「高尾」は、2018年に開催されたサザビーズオークションにて約11億3,000万円で落札された作品です。
これは、当時の日本人作家において最高額であり、いかに注目を集めた作品かわかるでしょう。
白髪一雄は、具体美術協会という集団に所属していました。
具体美術協会は1954年に結成された前衛アーティスト集団であり、中でも白髪一雄はパフォーマンス・アートの先駆者的存在でした。
こうしたパフォーマンスを伴うアートは当時の日本では日の目を浴びませんでしたが、フランスを中心とした欧米では「GUTAI」と呼ばれ広く知られていました。
「高尾」も「GUTAI」による表現を存分に感じられる作品のひとつです。
2-2.「臙脂」
白髪一雄の作品の中でも、知名度が高い絵画が「臙脂」です。
スターバックスのCEOを務めていたハワード・シュルツがオフィスに飾っていたことで知っているという方も多いでしょう。
タイトルの通り臙脂色が大胆に使われた作品で、フットペインティングの力強さが感じられます。
2-3.「タジカラ男(お)」
「タジカラ男(お)」は、1969年に制作された作品です。
赤と黒の2色で躍動感たっぷりに描かれており、白髪一雄本人の鼓動を感じられる作品といえるでしょう。
こちらの作品は、1989年に兵庫県加西市により130万円で購入されました。
その後、2017年に白髪一雄の生まれ故郷である尼崎市へ寄託されましたが、現在は加西市のデジタルミュージアムで展示されているので気軽に鑑賞できます。
3.白髪一雄の作品を高価買取してもらうポイント
白髪一雄の作品は非常に価値が高く、本物であれば高価買取の対象となります。
さらに高値で買い取ってもらうためには、以下のポイントを把握しておくとよいでしょう。
3-1.シルクスクリーンより油絵が高い
白髪一雄の作品には、油絵とシルクスクリーンの2パターンがあります。
キャンバスにダイナミックなフットペインティングで描かれた油絵は、作品によっては買取価格が1,000万円を超えるケースもあるでしょう。
また、サイズが大きくなるほど高く買い取ってもらえる傾向にあります。
一方で、シルクスクリーンは数万円台で取引されるケースが一般的です。
4.まとめ
今回は、白髪一雄の作品を高価買取してもらうためのポイントを解説しました。
ダイナミックな作風で日本内外の人を魅了する白髪一雄の油絵は、高額で取引されています。
白髪一雄の作品をお持ちの方は、一度査定を受けてみてはいかがでしょうか。
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